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日本の資金循環の変質とは

こんにちは 宮本一三 です。

いつも、ご覧いただいている皆様ありがとうございます。

さて、本日は日本における資金循環の変質についてふれてみたいと思います。

まず以下の「部門別の資金過不足の推移」(資金循環表)をご覧下さい。

部門別資金過不足推移
(日本銀行ホームページより作成)

この表は、部門別の資金の過不足を示したものである。ゼロ線より上部が資金の余剰、下部が資金不足を示している。この表は、日本経済の変質の結果を非常によく表している。

家計部門は、戦後一貫して資金超過になっている。つまり、せっせと預貯金をして、余りの資金を生み出し、その資金を「法人企業部門」へ提供してきたのである。

ところが、2000年度を見ると資金の流れが一変している。まず家計部門の余剰が減少していることが分かる。そして従来は資金の受け皿であった法人企業部門が貸し手に回ったことに驚く。設備投資が減少したので、自己資金だけでまかなえるだけでなく、むしろ余った資金を誰かに貸したいという状態になったのである。そして、政府部門が一手に借り手役を引き受けることになった。上のグラフは10年ごとのグラフであるが、その転換点は1998年度からであった。

このことが、政府部門の大幅な借入増加を示しているのである。
この資金循環を90年以前の健全な状態に戻していきたいものである。

ここからが、これからの分かれ道であるが、今、政府や財務省がいうように増税すると家計部門から政府部門へ資金を移すことになる。もともと家計部門の資金も減少傾向なのにさらに減ることになる。そして、景気が悪くなれば企業部門はさらに設備投資を控えることとなろう。すると資金循環表は、90年以前に戻るどころか、さらに変質することだろう。

やはり、積極財政をとって、景気を良くし、法人企業部門に設備投資を活発化してもらいその上で法人税も所得税もしっかりと納めてもらうことだ。そして、家計部門も雇用が良くなれば潤うことになるだろう。一時的には、政府部門のさらなる借り入れ超過を招くことになろうが、そのことに躊躇していては、問題は解決されないのである。


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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

日本の戦後復興に貢献したものとは

こんにちは 宮本一三 です。

先日、静岡新聞の加藤寛先生のコラムで私の著書「震災に克つ経済」を
取り上げていただいてから、このブログへのアクセスも増えてきているようです。
もっと更新回数を増やすとともに内容も更に充実していきます。

さて、前々回の「理想的な税制とは」というタイトルの中で
『戦後の高度成長に経済面で大きく貢献したものとして、「シャウプ勧告」と「財政投融資計画」の役割を高く評価する。「財政投融資計画」については後日の話題とする。』
としておりましたが、今日はこの「財政投融資計画」についての話題です。

財政投融資計画とは、分かり易く言えば郵便局で集められた国民の貯金を原資として、国の計画の下で戦後の復興のため必要とされる分野に、重点的に資金を配布してきた見事な国家的な資金配分機構です。

全国津々浦々の郵便局で郵貯奨励キャンペーンで集められた少額の貯金も、一斉に集められると大金となります。もちろん郵貯だけではなく年金基金等も含めてではありますが、この貴重な資金を1950年代には鉄道、道路などのインフラ整備、電力、鉄鋼など基幹産業の復興と食糧増産に、1960年代には外資を稼ぐために輸出産業の育成に、そして60年代後半から70年代には地方から都市部へ移動してきた労働者の住宅建設へと重点を移して配分してきました。

民間資金も、もちろんこれらの復興事業に大きな貢献を果たしてはきましたが、やはり民間資金は利潤追求が第一であるので、政府主導で資金の流れをナショナルターゲットに沿う方向に誘導する必要があったのです。

この財投計画の根底に流れる思想は、何としても貧富の差の少ない住みよい平等な社会を実現したい、という理念に基づいていることが分かる。先日ふれたシャウプ勧告と共通するものがあると思うのです。

現在の東日本大震災の復興に際しても、復興に対する確固たる理念をもって、政府の資金を活用していかねばならないことは、この戦後の復興期と重なるものが多いように思う。
政府は戦後復興期と同じくらいの気概をもってことにあたって欲しい。
資金を手当てしなければならないことに躊躇すべきではないのである。
それは「増税」ではなく、「公債発行」で迅速にやるべきなのである。



このタイトルの詳細は、拙著「震災に克つ経済」の第1章Ⅱ「財政投融資計画は復興の源」をお読みください。


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加藤寛氏のコラム(静岡新聞「論壇」2011年10月16日朝刊)で紹介!

こんにちは 宮本一三 です。


昨日、静岡の知り合いの方から

「宮本先生の本のことについて静岡新聞に載ってましたよ」

との連絡をいただきました。


早速、確認してみると、嘉悦大学学長の加藤寛先生の論壇というコラムで
私の本の内容を紹介して褒めていただいておりました。


加藤寛先生といえば、第二次臨時行政調査会第四部会長としての国鉄分割民営化や、政府税制調査会会長として日本の経済政策学を先導してきたことで知られる高名な経済学者である。
http://www.kaetsu.ac.jp/message2.html


その加藤寛先生の論壇というコラムは、「定まらない野田内閣の方向」というタイトルで「今こそ強力な財政出動を」「震災復興は全て国費で」という2項目からの内容で、私の著書「震災に克つ経済」からの引用にかなりのスペースを割いていただいている。


内容は、以下の通りである。


「論壇」加藤寛 静岡新聞朝刊3面 2011年10月16日(日曜日)
『定まらない野田内閣の方向』
・今こそ強力な財政出動を
 東日本大震災から7ヶ月が過ぎたのに、いまだに野田内閣の方向が定まらないのはいかなることか。
 たまたま宮本一三氏の『震災に克つ経済』(幻冬舎)が送られてきたので一読。すばらしい卓見である。宮本氏は元大蔵省審議官でハーバード大学経済学博士であり、1993年衆議院当選、3期11年にわたり、まことに信頼のおける人である。
 この方が認める我が国の純債務残高は350兆円である。私は当時250兆円くらいだといっていた。日本の債務残高としてとりあげられるのは①国の公債残高②国と地方の公債等残高③国と地方の長期債務残高④国債及び借入金残高ーの4種類の対策が公表されているが、マスコミでとりあげられるのは④である。2000年9月末には883兆円(実績)に達し、2010年には973兆円。
(宮本注:2000年9月末はミスプリントと思われる、正しくは2009年度末)
これでは日本は最悪の借金国になる。消費税を早く引き上げねばという。しかもこの973兆円の中には国の債務と考える必要のないものまで入っている。
 第一に外為借り入れは借金ではない。この借入金147兆円はアメリカの国債に投資されている。たとえば2003年から2005年の3年間に外為特会の借り入れが44兆円増加しているが、これは急激な円高を阻止するために円売りドル買い介入分として同額のドル資金が増えたので債務が増えたのではない。
 第二に財投債は見返り貸し出し資金がある。これは政府保有の資産である。これは債務ではない。
 第三に年金積立金は国が管理している金融資産である。
 第四に日本が破綻するというのは、金利上昇で財政破綻を引き起こすことである。しかし国債600兆円の利払いも増えるが、超低金利時代に10年ものの長期国債を大量に売り込んでいるから、当分は利子負担は急増するわけではない。
 今必要なことは思い切った強力な財政出動であり、それによって瀕死に直面している日本経済を活性化することである。何を野田内閣は躊躇しているのか。

・震災復興は全て国費で
 たまたまこの時期に嘉悦大学教授高橋洋一氏が『財務省が隠す650兆円の国民資産』(講談社)という本を出版された。本の題名は長いが、中見はそのものズバリである。しかもまさに宮本氏と高橋氏も財務省出身だということに注目して欲しい。
 財務省はいつも財政破綻をいうが、そういわなければ消費税増税ができないからだ。年金の足りないのは担当者の不始末など多くは行政の怠慢である。消費税で穴を埋めようなどとはおこがましい。
 いま野田内閣は何をためらっているのか。増税などこの時期にいうことではない。松下幸之助に怒られるだけだ。資金はある。震災復興は全て国の予算でやればいい。
 最近、仮設住宅で初めて迎える冬に不安を感じている被災者が少なくないと聞く。薄い壁一枚で寒いとの悲惨な状況を聞くにつれ、びっくりする。がれきの処理などとともに、窓の二重ガラス化、外壁の断熱材の追加など仮設住宅の改善は、財源の出所を地方自治体と交渉などとせずに、政府が全額負担で一日も早く実施してほしい。
 すでに述べてきたように、財源がないわけではない。したがって、財源を制約理由にしてはならない。(嘉悦大学学長)

以上全文。


まさにこのコラムでは私 宮本がいま言いたいことを述べていただいている。
特に前半部分はまさに私の著書の内容そのものである。


ここまで読んでいただいた皆様には是非拙著「震災に克つ経済」をすべて読破していただくようお願いする。なぜ今「積極財政」が必要かをより深く理解していただけると確信しています。

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2刷出来ました

こんにちは 宮本一三 です。

さて、「震災に克つ経済ー積極財政が日本を救う」の2刷が刷り上がりました。

在庫不足で店頭からなくなっていた本屋さんにも20日過ぎには配本されるようです。

皆さま是非ご覧ください。

この本を一人でも多くの方に読んでいただいて、「積極財政が日本を救う」という私の考えを理解する方が増えて欲しいと願っています。


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理想的な税制とは

こんにちは 宮本一三です。

今日は理想的な税制とは何かという事について考えてみます。

日本経済は、第2次大戦後のあの廃墟の中から世界が驚く高度成長を実現させた。
しかも高度成長にありがちな貧富の格差を招くことなく、犯罪の少ない社会を築きあげた。
私は、この素晴らしい高度成長に経済面で大きく貢献したものとして、シャウプ勧告と財政投融資の役割を高く評価する。財政投融資計画の話は、また後日の話題とするが、シャウプ勧告については皆さんご存知であろうか。

シャウプ勧告とは、1949、1950年に、アメリカのコロンビア大学教授シャウプを団長とする日本税制使節団が、連合国最高司令官総司令部に提出した税制改革に関する勧告である。日本の戦後税制に大きな影響を与えたのである。

このシャウプ博士は、「資本主義経済の下で考えられる税制としては、これ以上素晴らしいものはないといえる税制を勧告した」と述べている。アメリカでは政治的な圧力や既得権益が災いして、ベストな税制を提言することはできないが、日本国では敗戦直後ということもあり、まさに「理想的な税制」を勧告することができたというのである。

シャウプ税制は、所得税を中核とした直接税中心主義の考え方をつらぬき、資本主義経済に派生しがちな貧富の格差の拡大を抑えることに最大限の努力が払われた。税による所得再分配機能を日本国にしっかりと根付かせたのである。

私はこのシャウプ勧告、戦後復興を支えた直接税中心主義こそが、資本主義経済の中での理想的な税制であると思う。

このシャウプ勧告の精神によって作られた直接税中心主義によって、戦後の日本は貧富の差の少ない社会、国民の80%が自分は中産階級にいるとの満足感を持てる、平和な犯罪の少ない社会を築きあげてきたのである。

それが、今やマスコミあげて「消費税引き上げやむなし」「法人税引き下げは世界の潮流だ」という世論を作っている。なぜ本来の日本の良さ、貧富の差の少ない社会を取り戻そうとしないのか、流れは逆ではないのかと強く思う。

税による所得再分配機能が資本主義経済ではいかに大事であるかということを経済・財政の専門家といわれる方々にもっと理解して欲しいと思う。


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2刷決定です。

こんにちは 宮本一三です

なかなか記事を書く時間が取れなくて一週間ぶりのブログ更新です。

しかし、この間に、皆さまのおかげで、
著書「震災に克つ経済」が2刷決定しました。

あちこちの方から、
買いに行ったけど売り切れていたよ。
大きな本屋さんでも、私が買ったらあと1冊しかなかった。

と云うような事を聞いておりましたが、
好評のため、全国的に在庫不足となっていたようです。

そのため、出版早々に2刷決定となりました。

買いに行ったのに近くの本屋さんに置いてなかったよと
言われた、皆さま、もうしばらくお待ちください。

それにしても、政府の増税の発表には、
心を重くしております。
私の主張する「積極財政が日本を救う」という持論を
多くの方に理解していただきたいと切に願っています。

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プロフィール

miyamoto13

Author:miyamoto13
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宮本一三(みやもといちぞう)

兵庫県南あわじ市に生まれ、洲本中学、洲本高校、一橋大学経済学部を卒業、
大蔵省入省。
米国ハーバード大学大学院で経済学博士号を得る。博士論文の一部が米国シカゴ大学 出版の「Economic Development and Cultural Change」に掲載さる。

昭和41年、米国ワシントンのIMF(国際通貨基金)に出向、インドネシア政府経済顧問として特命派遣され、インフレを鎮静化、財政を立て直す。


昭和47年、日中国交回復に参画、日中航空協定締結のため北京に1ヶ月滞在。

昭和49年、国税庁直税部法人税課長。昭和54年、大蔵省国際金融局総務課長。

昭和55年、大蔵省大臣官房審議官。昭和56年、名古屋国税局長。

平成5年、衆議員議員当選(以後3期10年勤める)。

現在、東北福祉大学特任教授、日本国際通商支援協同組合理事長、日本文字文化機構副理事長

趣味は読書、囲碁、ゴルフ。

震災に克つ経済
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