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財政出動で、日本を復興

こんにちは 宮本一三です

しばらく忙しくしておりまして、約一週間ぶりのブログの更新です。

さて、前回までこのブログで、日本は決してすぐに財政破綻するという状況ではなく、アメリカなどと比較するとまだまだ余裕があると論じてきました。

本日は、日本の復興のためにはどうすべきか考えてみましょう。

東日本大震災からの復興は、まだまだ進んでいません。被災地が復旧復興するためには、これから膨大なお金がかかります。政府はこれを主に復興債の発行で賄い、その分を増税で国民に負担させることを決めています。
しかし、日本は、バブル崩壊から始まる20年にもわたる経済の停滞が続いており、この20年間成長していません(下記グラフ参考)。震災前から、毎年自殺者は3万人を超え、働き盛りの40代50代の事業の失敗や生活苦からの自殺が増えています。また大学新卒者の就職率は60%程度でここ2年横ばいです。働きたくても働く場のない失業者もますます増えています。
このような状況、国民の収入が減って、デフレの状況が続いている中で増税をするなど経済の常識を外れた暴挙と言わざるをえません。

今こそ、「財政出動」すべきなのです。

私が、30年前「財政再建に関する大蔵省見解」をまとめたとき、国債残高は70兆円ほどでありましたが、これが200兆円、300兆円に増えたら日本はどうなるだろうと真剣に心配しました。しかし現状600兆円、800兆円と囁かれてもびくともしない。
日本は、そんなに弱い国ではなかったのです。日本財政は確かに深刻な問題に直面していますが、決して臨終的な危機に陥っているわけではないのです。

過去に何回も、財政出動したが、皆失敗におわり結局赤字を増やしただけではないかとの批判もあります。しかし、財政出動の効果はあったのにもう一押しということころで結局「財政再建」の呪縛に縛られて皆失敗してきたのです。
この底力のある日本経済がなぜこの20年の間成長率ゼロに甘んじなければならなかったか、それは「財政再建の呪縛」というキーワードに集約されると言えるでしょう。

「財政再建」を強調するあまり、肝心の「経済成長」が犠牲になっている。「一将功成りて万骨枯る」「角を矯めて牛を殺す」のたぐいになっているのではないでしょうか。

とにかく今必要なことは、増税や小手先の予算の付け替えではなく、思い切った強力な「財政出動」であり、それによって瀕死の日本経済を活性化することです。
まさしく「積極財政が日本を救う」のです。
一刻も早くその方向へ舵を切ってもらいたいと思います。


(参考)日本の国内総生産推移

国内総生産名目推移
国民経済計算(GDP統計)より作成
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

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miyamoto13

Author:miyamoto13
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宮本一三(みやもといちぞう)

兵庫県南あわじ市に生まれ、洲本中学、洲本高校、一橋大学経済学部を卒業、
大蔵省入省。
米国ハーバード大学大学院で経済学博士号を得る。博士論文の一部が米国シカゴ大学 出版の「Economic Development and Cultural Change」に掲載さる。

昭和41年、米国ワシントンのIMF(国際通貨基金)に出向、インドネシア政府経済顧問として特命派遣され、インフレを鎮静化、財政を立て直す。


昭和47年、日中国交回復に参画、日中航空協定締結のため北京に1ヶ月滞在。

昭和49年、国税庁直税部法人税課長。昭和54年、大蔵省国際金融局総務課長。

昭和55年、大蔵省大臣官房審議官。昭和56年、名古屋国税局長。

平成5年、衆議員議員当選(以後3期10年勤める)。

現在、東北福祉大学特任教授、日本国際通商支援協同組合理事長、日本文字文化機構副理事長

趣味は読書、囲碁、ゴルフ。

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