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税の役割について改めて考える

こんにちは
宮本一三です

消費税増税に向けて参議院での審議も始まっています。私としては何とか消費税増税をしないで欲しいと願っています。

さて、今日は「税」の役割について考えてみます。

税とは何か。国税庁ではホームページの「税の学習コーナー」で

『税は、私たちが社会で生活していくための、いわば「会費」といえるでしょう。』

と説明しています。

この「会費」をどう国民から徴収するかがいろいろな税金なのですが、実は税には、この「会費」という主たる役割以外に、所得の再分配という大事な役割もあるのです。つまり所得や資産を多く持つ人に税金をたくさん払ってもらい、負担能力の少ない人には相応の額を払ってもらうとともに社会保障を手厚くして、富の格差を縮小するという役割です。

この観点からいうと、現状はどうでしょうか。

高額所得者への所得税の最高税率は1983年から引き下げられ75%から現在では40%となっています。

相続税は戦後一貫して最高税率70~75%という高率が適用されてきたが、2003年になって50%に引き下げられました。

法人税は高度成長期の40%を超える税率から徐々に引き下げられ1999年から30%となっています。

このような現状で、相続税だけは引き上げへ見直しの動きがあるようですが、法人税は逆に引き下げの動きもあります。その中での消費税の引き上げです。これまでも何度も説明してきましたが、消費税は逆進性の強い税金です。つまり所得の再分配という効果は期待できない税金なのです。

今、消費税のみ引き上げるというのは、格差の拡大という意味からも疑問なのです。
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

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miyamoto13

Author:miyamoto13
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宮本一三(みやもといちぞう)

兵庫県南あわじ市に生まれ、洲本中学、洲本高校、一橋大学経済学部を卒業、
大蔵省入省。
米国ハーバード大学大学院で経済学博士号を得る。博士論文の一部が米国シカゴ大学 出版の「Economic Development and Cultural Change」に掲載さる。

昭和41年、米国ワシントンのIMF(国際通貨基金)に出向、インドネシア政府経済顧問として特命派遣され、インフレを鎮静化、財政を立て直す。


昭和47年、日中国交回復に参画、日中航空協定締結のため北京に1ヶ月滞在。

昭和49年、国税庁直税部法人税課長。昭和54年、大蔵省国際金融局総務課長。

昭和55年、大蔵省大臣官房審議官。昭和56年、名古屋国税局長。

平成5年、衆議員議員当選(以後3期10年勤める)。

現在、東北福祉大学特任教授、日本国際通商支援協同組合理事長、日本文字文化機構副理事長

趣味は読書、囲碁、ゴルフ。

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